
【1月3日 AFP】20-21ドイツ・ブンデスリーガ1部は2日、第14節の試合が行われ、ヘルタ・ベルリン(Hertha Berlin)に0-3で惨敗したシャルケ04(Schalke04)の未勝利が、リーグ記録まであと一つとなる30試合に伸びた。これを受け、ほとんど忘れられていた弱小クラブのタスマニア・ベルリン(SV Tasmania Berlin)が、自分たちの記録を破らないでほしいと異例の訴えをしている。
この日、シャルケがヘルタに敗れたベルリンのオリンピアシュタディオン(Olympiastadion)の前には、「これはわれわれの記録だ!」や「『タス』の記録を守って」と書かれたプラカードが試合前に掲げられた。シャルケは次週9日の1899ホッフェンハイム(1899 Hoffenheim)戦に敗れれば、タスマニア・ベルリンが1965-66シーズンから長らく保持してきたリーグ戦31試合未勝利の記録に並ぶことになる。
タスマニア・ベルリンは、首都ベルリンのノイケルン(Neukoelln)区をホームとするクラブで、現在は5部にまで落ちている。同クラブの会長で、シャルケの因縁のライバルであるボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)のファンだというアルミール・ヌミッチ(Almir Numic)氏は複雑な感情を抱いている。
「ドルトムントファンの私としては、シャルケの未勝利が続こうが、降格しようがどうでも良い」というヌミッチ氏は、「その一方で、このストーリーは『タス』のアイデンティティーの一部なんだ」と話した。
「55年前のあれは、われわれにとって一度きりのブンデスリーガ1部のシーズンだが、それでもクラブのことが全国でいまだに話題になる。宣伝をする必要もない」 (c)AFP